春や秋のキャンプは気温が心地よく、過ごしやすいベストシーズンです。しかし、朝晩と日中の寒暖差が大きいのがこの季節の特徴。日中は半袖で過ごせるほど暖かくても、夕方以降は急激に冷え込み、冬並みの寒さになることも珍しくありません。
「どんな服を着ていけばいいの?」と悩む方は多いですが、ポイントは「レイヤリング(重ね着)」です。この記事では、春秋キャンプに最適な服装の考え方から、具体的なコーディネート例、選ぶべき素材やアイテムまで詳しく解説します。
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春秋キャンプの気温と服装選びの基本
まずは春秋キャンプの気温環境を把握しておきましょう。適切な服装選びの第一歩は、気温を正しく想定することです。
春秋キャンプの気温目安
平地のキャンプ場の場合、春(3〜5月)・秋(9〜11月)の気温はおおむね以下の通りです。
- 日中(10:00〜15:00):15〜25℃程度
- 朝晩(6:00〜8:00、18:00以降):5〜15℃程度
- 深夜〜早朝(0:00〜5:00):0〜10℃程度
注意すべきなのは、山間部や標高の高いキャンプ場では、これよりさらに5〜10℃低くなることです。標高1,000mのキャンプ場では、平地より約6℃気温が下がります。
レイヤリング(重ね着)の考え方
アウトドアの服装の基本は、3つのレイヤー(層)で構成する「レイヤリングシステム」です。
ベースレイヤー(肌着):汗を素早く吸収・発散し、肌をドライに保つ役割。化学繊維やメリノウールがおすすめ。
ミドルレイヤー(中間着):保温を担当する層。フリースや薄手のダウン、ウールのセーターなど。
アウターレイヤー(外衣):風・雨から体を守る層。ウインドブレーカーや防水ジャケットなど。
この3層を気温に応じて着脱することで、1日の中で大きく変化する体感温度に対応します。暑ければ1枚脱ぎ、寒くなったら1枚羽織る。この調整のしやすさがレイヤリングの最大の強みです。

ベースレイヤーの選び方
肌に直接触れるベースレイヤーは、快適さを大きく左右する重要なアイテムです。素材選びがカギになります。
おすすめ素材:化学繊維(ポリエステル)
ポリエステルなどの化学繊維は、速乾性に優れ、汗をかいてもすぐに乾きます。価格も手頃で、洗濯にも強いのがメリット。ユニクロの「エアリズム」やワークマンの速乾Tシャツでも十分に機能を果たします。
おすすめ素材:メリノウール
メリノウールは天然素材ながら吸湿発散性に優れ、防臭効果もある高機能素材です。チクチクしにくく、肌触りもなめらか。気温の変化にも対応しやすく、春秋キャンプには理想的なベースレイヤーです。ただし、化学繊維に比べて高価な傾向があります。
避けるべき素材:綿(コットン)
綿素材のTシャツやインナーは、汗を吸うと乾きにくく、体を冷やす原因になります。日常使いには快適ですが、アウトドアのベースレイヤーとしては不向きです。
綿素材は「汗冷え」の原因になります。特に春秋は日中に汗をかいた後、夕方に急激に冷え込むため、濡れた綿のインナーが体温を奪い続けるリスクがあります。ベースレイヤーには必ず速乾素材を選びましょう。

ミドルレイヤーの選び方
保温の中核を担うミドルレイヤーは、気温に合わせて種類を使い分けましょう。
フリース
軽くて暖かく、速乾性もあるフリースは、春秋キャンプのミドルレイヤーの大定番です。厚手(200g/m²以上)のものと薄手(100g/m²程度)のものを持っていると、気温に応じて選べます。パタゴニアの「R1」シリーズやユニクロの「フリースジャケット」が人気です。
薄手のダウンジャケット
コンパクトに収納でき、保温力が高い薄手のダウン。秋の冷え込みが厳しい夜に羽織ると、一気に暖かくなります。ただし、濡れると保温力が激減するため、雨天時はフリースの方が安心です。
ウールのセーター・カーディガン
おしゃれと機能性を両立したい方にはウール素材のニットがおすすめです。ウールは天然の調温機能があり、暑すぎず寒すぎない絶妙な温度感を保ってくれます。焚き火の近くで着ても、化学繊維のように火の粉で穴が開きにくいのもメリットです。
焚き火の近くではナイロンやポリエステル素材の服に注意。火の粉が飛ぶと簡単に穴が開いてしまいます。焚き火用にはコットンやウール素材の上着を1枚用意しておくと安心です。
アウターレイヤーの選び方
風や雨から体を守るアウターは、春秋キャンプの快適さを大きく左右します。
ウインドブレーカー
薄手で軽く、風をしっかり防いでくれるウインドブレーカーは春秋キャンプの必需品です。日中はバッグに入れておき、風が出てきたらサッと羽織れます。撥水機能付きのモデルなら、小雨程度ならしのげます。
レインウェア(防水ジャケット)
本格的な雨に備えて、防水透湿素材のレインウェアを1着持っておくのがおすすめです。ゴアテックスなどの高機能素材を使ったモデルは、雨を防ぎながら蒸れにくいのが特徴。レインウェアは防風性も高いため、寒い夜のアウターとしても使えます。
焚き火用のコットンジャケット
焚き火の火の粉対策として、コットン素材のジャケットやポンチョを用意しておくと安心です。グリップスワニーやスノーピークなどから、焚き火向けのコットン系アウターが販売されています。

ボトムス(パンツ)の選び方
上半身のレイヤリングに注目しがちですが、ボトムス選びも重要です。
おすすめのパンツ
ストレッチパンツ:テントの設営やアクティビティで体を動かすため、ストレッチ性のあるパンツが快適です。ナイロン系の速乾ストレッチパンツが最適です。
カーゴパンツ:ポケットが多く、ナイフやグローブなどの小物を収納できて便利。アウトドアブランドのカーゴパンツはストレッチ性も備えたモデルが多いです。
デニム:焚き火に強く、丈夫なデニムはキャンプでも人気。ただし速乾性は低いため、汗をかくアクティビティには不向きです。焚き火メインの夜に履き替えるスタイルもアリです。
避けた方がよいボトムス
ショートパンツだけで過ごすのは、虫刺されや擦り傷のリスクが高まるためおすすめしません。日中に履く場合は、レギンスやタイツと合わせて肌の露出を減らしましょう。
足元の選び方
キャンプ場の地面はアスファルトではなく、土や砂利、芝です。足元の選び方も快適さと安全に直結します。
トレッキングシューズ・ハイキングシューズ
足首まで覆うミドルカットのトレッキングシューズが最も安定感があります。防水性のあるモデルなら、朝露や急な雨にも対応できます。設営時やアクティビティ時の主力シューズとして最適です。
スニーカー
整備されたオートキャンプ場なら、ごく普通のスニーカーでも十分です。ただし、防水性がないので雨に弱く、ぬかるんだ地面では靴下まで濡れてしまうリスクがあります。
サンダル
テント周辺でのリラックスタイムや、トイレへの移動用にサンダルがあると便利です。KEENのニューポートやクロックスなどが人気。ただし、サンダルだけで1日過ごすのは足の保護が不十分なため避けましょう。

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小物・アクセサリー
服装に加えて、小物アイテムも快適さを底上げしてくれます。
帽子
日差し対策にキャップやハットは必須。春は紫外線が意外と強いため、ツバの広いハットがおすすめです。秋の冷え込みにはニット帽も活躍します。
ネックウォーマー・バフ
首元の防寒は体感温度を大きく左右するため、ネックウォーマーは春秋キャンプの隠れた必需品です。バフ(チューブ型ネックゲーター)なら、首巻き・ヘアバンド・フェイスカバーなど多用途に使えて便利です。
グローブ(手袋)
焚き火の薪をくべる際に使う耐熱グローブと、朝晩の防寒用のフリースグローブの2種類があると理想的です。焚き火用には革製の耐熱グローブが適しています。
靴下
足先の冷えは全身の冷えにつながります。メリノウール素材の靴下は、保温性・吸湿性・防臭性に優れ、キャンプに最適です。予備の靴下も1〜2足持っていくと安心です。
具体的なコーディネート例
ここまでの内容を踏まえて、春秋キャンプの具体的なコーデ例を紹介します。
日中(気温15〜25℃)のコーデ
- ベースレイヤー:速乾Tシャツ
- ミドルレイヤー:薄手のフリースまたはシャツ(腰巻きでもOK)
- ボトムス:ストレッチパンツ
- 足元:トレッキングシューズ
- 小物:キャップ、サングラス
夕方〜夜(気温5〜15℃)のコーデ
- ベースレイヤー:長袖の速乾インナー
- ミドルレイヤー:フリースジャケット
- アウターレイヤー:ウインドブレーカーまたは焚き火用コットンジャケット
- ボトムス:ストレッチパンツ+レギンス(冷える場合)
- 足元:トレッキングシューズ+メリノウール靴下
- 小物:ネックウォーマー、フリースグローブ
就寝時のコーデ
- 速乾インナー上下+フリースパンツ+メリノウール靴下
- 冷え込みが厳しい場合はダウンジャケットを着たまま寝袋に入る
アウトドアウェアの詳しいレビューはヤマケイオンラインが参考になります。また、コスパの良いアウトドアウェアはワークマン公式サイトでもチェックできます。

Q&A:キャンプの服装に関するよくある質問
Q1. アウトドアブランドの服じゃないとダメですか?
そんなことはありません。重要なのはブランドではなく素材と機能です。ユニクロのエアリズムやヒートテック、ワークマンの防風・撥水ウェアなど、手頃な価格で高機能なアイテムはたくさんあります。高価なアウトドアブランドは確かに品質が高いですが、まずは手持ちの服で工夫するところから始めてみましょう。
Q2. 春キャンプと秋キャンプで服装に違いはありますか?
基本的なレイヤリングの考え方は同じですが、秋の方が冷え込みが早く、放射冷却も強い傾向があります。秋キャンプ(特に10〜11月)ではミドルレイヤーを1枚多く持っていくと安心です。春は花粉対策も忘れずに。
Q3. 焚き火で服に穴が開かない素材はありますか?
コットン100%やウール素材は火の粉に比較的強いです。逆にポリエステルやナイロンは熱に弱く、火の粉が飛ぶとすぐに穴が開きます。焚き火用の難燃素材を使ったジャケットやポンチョも各メーカーから販売されています。
Q4. 女性におすすめのキャンプコーデはありますか?
機能性を重視しながらも、おしゃれを楽しめるのがキャンプコーデの魅力です。マウンテンパーカー+ワイドパンツ+トレッキングシューズの組み合わせは、動きやすさとスタイルの良さを両立できます。カラーコーディネートでアースカラー(カーキ、ベージュ、テラコッタなど)を取り入れると、自然に溶け込むおしゃれな雰囲気になります。
Q5. 子どもの服装で気をつけることはありますか?
大人以上にレイヤリングを意識してください。子どもは体温調節機能が未発達なため、暑さ寒さの影響を受けやすいです。着脱しやすいジッパー式の上着を多めに持参し、こまめに調整してあげましょう。汚れることを前提に、汚れてもいい服を選ぶのがおすすめです。
Q6. 雨の日のキャンプではどんな服装がいいですか?
防水透湿素材のレインウェア(上下セット)は必須です。足元は防水のトレッキングシューズか長靴を。インナーは万が一濡れても乾きやすい化学繊維素材を選びましょう。着替えも多めに持参してください。
まとめ
春秋キャンプの服装は、レイヤリング(重ね着)を基本に、気温の変化に柔軟に対応できる組み合わせが大切です。ベースレイヤーは速乾素材、ミドルレイヤーはフリースや薄手ダウン、アウターは風雨を防ぐジャケット。この3層を軸に、焚き火用のコットン系アウターとリラックス用サンダルを加えれば、万全の態勢です。
「暑ければ脱ぐ、寒ければ着る」ができるよう、着脱しやすいアイテムを選ぶのがコツ。高価なギアでなくても、正しい素材と重ね着の知識があれば、春秋キャンプを快適に楽しめます。次のキャンプでは、ぜひレイヤリングを意識した服装で出かけてみてください。
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